2013年6月12日水曜日

「4号機プールから燃料取り出す?」信じられない東電発表


東京電力がまた、途方もないウソの発表した。


「東京電力福島第1原発事故で、原子炉に残った溶融燃料の取り出し開始を最大1年半、前倒しする改定案が10日公表された」






この発表はまったくの茶番だ。廃炉予定時期は「30〜40年後」と当初計画のままだうえ、溶融燃料の場所なども把握できていないのに、新たな技術開発を前提に工程表をつくっているのは、言葉を失う。






福島原発では1〜3号機の原子炉に計1496体、1〜4号機の使用済み核燃料プール内に計3106体の核燃料がある。原子炉内には「デブリ」(塊の残骸)と言われる燃料があり、金属などと混じり合って固まっているとみられていて、散らばった約450トンもの塊を遠隔操作で切断し、回収するにはかなり高度な技術を要する。が、現状ではまったく、不可能な作業だ。


さらに前倒しには炉内を水で満たす「冠水」作業も必要条件となる。放射線を遮蔽(しゃへい)するためのものだが、原子炉にすでに穴が開いており、損傷場所の特定・修理作業が課題となっている。

そして、何よりも思い出してほしい問題が、4号機のプールだ。このプールにある燃料が、福島原発がいまだに、世界中から注目を集めている大きな理由なのだ。




事故後、もし、4号機のプールで冷却作業ができなければ、菅元首相が、首都圏も含む国民3000万人に避難勧告を出そうとしていたことは、有名な話だ。




何があったか?




4号機の燃料プールには使用済みと未使用のものあわせて、1500本、400トン以上の大量の燃料棒が置き去りになっている。



プール干上がり、それらの燃料が空焚き状態になれば、チェルノブイリ事故を越える大惨事が予想される。





米国・スリーマイル島の原発事故の調査にも参加した経験のある原子力技術者、アーニー・ガンダーセン氏は当時、これについて、




「半径170キロ以内は強制移住。半径250キロ以内も避難の必要性」を訴えていた。





つまり、福島原発から半径170キロだと、北から、岩手、宮城、山形、新潟、群馬、栃木、茨城、千葉、埼玉までの地域が対象になる。さらに250キロだと、東京、神奈川、山梨、そして長野の一部なども避難区域となってしまう。なんと、3000~4000万人もの人が、自宅を捨てて逃げ出さなければならなくなるのだ。







この事態は、現在もまったく変わっていない。





取り出し作業中に誤って、燃料棒が空気にふれるようなことになったりすれば、同様の懸念となる。




そして、この取り出し作業が行われない限り、地震や、台風などの災害で、プールはいつでも、空焚き状態になる可能性が残されているのだ。



京都大学・原子炉実験所の小出裕章助教は

「プールの中には、大量のガレキが沈んでおり、燃料棒の詰まった『燃料集合体』を吊り下げるラックなどが破壊されている可能性があります。また、水中に置いたままの燃料棒の詰まった『キャスク』とよばれる特殊な容器に収めなければなりませんが、4号機の場合、破損している恐れがあり、その場合はキャスクを作り直さなければなりません」





また、燃料棒の吊り上げについて、「燃料棒はただクレーンを作って引っ張りあげればいいというわけではありません。万一、燃料棒が空気に露出すれば、近寄った人間が即死するほど放射線を発します」



ということで、「1年半前倒し」という表現のひどさをご理解いただけたと思う。

そして、いまさらながら、「原発事故は収束していない」という言葉の重さが肩にのしかかる。

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