2013年8月8日木曜日

福島第1原発、汚染水の流出は止められるか?!

 
福島第1原発の観測井戸で高濃度の放射性物質が検出されている問題で、東電は先月22日、「放射性汚染水を含む地下水が海へ流出している」と発表し、事故後初めて、汚染水の海への流出を認めた。


 これを受けて、政府が今頃になっててんやわんやの状態となっている。私からすれば、2年前の事後すぐにでも、わかっていたことなのに、「何をいまさら」といった感もあるが、とりあえず、今回のブログでは、汚染水の流出について、あらためて考えてみたい。


 政府は昨日(8月7日)、放射性汚染水の問題をめぐり、対策費用の一部を国費で補助することを発表した。国による初めての直接支援だが(こちらの対応も遅すぎるが・・・)、東電だけの対処だけでは、任せておけないという判断からなのだそうだ。




 その方法のひとつとして、経産省は、原子炉建屋への地下水流入を防ぐために、周囲の土を凍らせる(凍土による)遮水壁の設置を東電に指示している。


 福島第1原発では、汚染水の流出対策として護岸沿いに地中を壁のように固める工事を進めているが、せき止められて上昇した地下水がすでに壁を乗り越えているおそれがあり、凍土の遮水壁で建屋を囲うことで、汚染水の流出を防ごうというのが狙いだ。



 しかし、この凍土による遮水壁についても、さっそく、専門家から批判の声がでている。


 その一人、埼玉大学の渡部邦夫教授(地質学)は・・・



「凍土による遮水壁は、トンネル掘削で使われる技術で、汚染地域に入ってくる地下水の量を減らせるかもしれないが、コストが高い。システムを構築するには数億円が必要なうえ、この氷の壁を維持するのには大量の電力も必要だ」と否定的だ。

 
 コスト面はともかくとして、大量の電力が必要となると、また、地震か何らかの原因で、電力がストップしたとき、「元の木阿弥」となってしまう恐れがある。






 さらに、資源エネルギー庁の新川達也・原子力発電所事故収束対応室長も、7月に行われた記者会見で、このやり方では地下水の流れを変えてしまう恐れがあると懸念を表明した。


 水が大量にたまり、地盤を軟らかくして、原子炉建屋を倒壊させる可能性があると指摘している。


 建屋が倒壊する・・・絶対にあってはならないことだ。


 一方の原子力規制委員会の田中俊一委員長は、東電はずべての水を処理することは不可能であるとし、許容水準内(浄化した後)の汚染水を海に捨てる準備をすべきだと以前から、汚染水の海洋廃棄の許可を求めている。


 東電、国、規制委と、相変わらずの“不揃いな足並み”を見せ付ける結果となっているが、海洋投棄にも、問題が山積している。


 第一は地元漁連の反対。せっかく、収まってきた風評被害の再燃が心配されている。




 そして、もし、海洋に汚染水が大量に流出することになれば、漁連だけではなく、海外からの批判の声が高まるのは必至だ。また、批判の声だけではなく、損害賠償など、大きなツケを払わされることにもなりかねない。


 もう、「四面楚歌(しめんそか)」、「八方塞(はっぽうふさがり)」といっても、過言ではない状況に、どうして、政府も官僚も、東電も、そして、何よりも国民も、そんなにのん気でいられようか?

1 件のコメント:

  1. 汚染水問題ですが、実質的に、経産省と、東電、東芝をはじめとする
    原発関連企業は天下りなどで、ズブズブの関係なんで、汚染水対策関連の
    仕事は、原発組企業が独占的に採用されてるのが実情です。
     
     経産省のサイトなどで汚染水対策の関連ページをしっかりと見るとわかるの
    ですが、実は、原発組以外の企業が、ALPSよりも、高性能で低コストで、
    実際に実用化、製品化されていて、処理能力もある程度実証されていてすぐに
    でも本格稼働できる浄水装置を提案したりしてるんですね。

    しかしながら、そういった提案は、いまだ採用される気配が、なさそうです。
     
    つまり、汚染水対策募集⇒東電の息のかかった企業を採択⇒税金でウマー⇒
    汚染水対策できません⇒振り出しに戻る。
    マッチポンプ無限ループで血税吸い放題の確変状態ってことです。
     
     汚染水の問題、原発事故収束が長引けば長引くほど、経産省の役人が
    将来天下る 原発組関連企業に湯水のように税金が投入されて、儲かる仕組み。
     こういった事情をふまえると、東電や経産省が東芝ALPS及び原発組企業群
    に託しているのは、汚染水対策システムじゃなくて、血税を吸い取る利権
    システムってことが言えると思います。

    旧ALPSのポンコツぶりを見る限りでは、恐らく新型ALPSも期待はできない
    だろうと予想してます。
    ちゃんといいわけできるように「試験運転」と言ってますしね。

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