2014年2月19日水曜日

脱原発候補の東京都知事選での敗退で、元気のない人たちへ


脱原発候補の都知事選での敗退後、今後、どう考えるべきか、あれこれ本をむさぼり読んでいた。いろいろな本に教えられることが多かったが、いまの気持ちをうまく、励ましてくれる本に出会ったので、紹介したいと思う。


本自体は、そうした人を対象に書かれたものでは、どちらかというと宗教本の類だ。


誤解しないでほしい。私は特段、宗教心の篤い人でもなく、また、特定の宗教を信仰するものではない。


能書きが多くなった。その本は、日本テーラワーダ仏教協会で上座仏教の普及に尽力されているアルボムッレ・スマナサーラ氏の「人生を変える練習。」だ。






もちろん、この本の内容すべてに共鳴しているわけではなく、その第5章「人生が変わる意志の磨き方」の一説。<世の中の速度と合わせない>(P218)と題された一文に惹きつけられた。


まずはご一読を!

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 実現が難しい高い目的であればあるほど、一歩、一歩進んでいるということをわすれずに、あきらめないでいてほしいと思います。

 今のこの世の中を変えたいというのは、非常に実現が難しく、、しかし、必ず成し遂げなければならないことです。そして、世の中というのは非常にゆっくりしか変化をしていかないものです。

 たとえば、反対運動のデモに参加したり、選挙運動を手伝ったりし、「世の中を変えよう」という善の目的のために行動を起こしている人がいます。しかし、デモを行ったからといって、政府の動きが変わるとは限りません。

 そのときに、「やっぱり世の中なんて変わらない」「こんなことを一生懸命やっている自分がバカを見るんじゃないか」「政治になんて関心ない人の方が、毎日楽しくやってるんじゃないか」といった、あきらめの気持ちをもたさないでください。

 世の中の変化というのは、ものすごく大きなスケールで見たほうがいいのです。一日にして地球をひっくり返すことなんてできません。歴史を振り返ってみても、一瞬にして世の中が変わったように見えることがあるかもしれませんが、(実際に、悪い方への変化は一瞬にして起こることもありますが)、よい方向への変化には長い年数がかかっているものです。

 しかし、人間一人ひとりが、この世の中をよくしようという気持ちをずっともち続けていないと、心の中でよくしようという火を燃やし続けていないと、その火は消えてしまいます。大胆な結果を期待すると、あきらめの気持ちが出てきてしまうことがありますが、皆が声をあげ続けることが大事なのです。

 デモをする、反対運動をするということを続けていても、結局、そのデモや運動は実らなかったかもしれません。しかし、政治家は、声をあげ続けているという事実を無視することはできないのです。ですから、政治家が権力を行使することになったら、反対する人たちが訴えている安全や地球の未来といったことを考えに入れなければならなくなるのです。

 だから、目に見えた結果が出なくても、ちゃんとそれなりの結果は出ているのです。世の中の変化というものはものすごくゆっくりで、スピードを速めることはできません。反対に、ものすごく速く変化したことは、また一瞬にして元に戻ってしまうこともあります。

 実現が難しい目的であればこそ、「一歩一歩進める」ということをやってみてください。世の中を変えたいということであれば、一人ひとりが自分にできることは何だろうと考え、まず実行してみることです。

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この文章は、どうやって善行に結びつく人の意志を強くすることができるのかについて、そのヒントを書いた箇所だが、


まるで、都知事選での、脱原発派候補の敗退を受けての文章のように思えないか?


しかし、この本は去年11月に発行されたもので、舛添氏の当選や、ましては都知事選自体もけして想定されていなかったころに書かれた。


スマナサーラ氏は、釈迦の教えを忠実に保存し伝えてきたとされる上座仏教派に属する僧で、インド、中国とわたってきた日本の仏教とはいささか赴きのことなる教えを説く。流れはいわば、手垢のついていない仏陀本来の考えに近いとされる。


ま、宗教論はおいておいて、上の文章はまさに、いまの私たちに必要なものではないだろうか?


世の中はすぐには、大きくは変わらない。


少しづつ、少しづつ、海水が海岸の岩場を浸食するように・・・皆の小さな、小さな意識がゆっくりと集まり、やがて大きな流れとなる。


さあ、希望を持ってもう一度、立ち上がろう!

2014年2月7日金曜日

脱原発派、統一候補樹立できず、敗北か!~東京都知事選

いよいよ、あさって9日に投開票を迎える東京都知事選。脱原発派の想いもむなしく、統一候補を立てることはできないまま、最終コーナーを回った。


もう、この期に及んで、だれが悪い、主張がどうだなどと、御託を並べるつもりはない。マスコミの事前調査から判断すれば、おそらく、脱原発派の両巨頭はやぶれ、自民党の推す某氏が当選することになるだろう。


今日は都知事選の話をするために、筆をとったわけではない。


いま、福島第1原発の現状を話したい。現場は日本人の多くが考えているよりも、本当にひどい状況が続いている。ただ、マスコミがあえて取り上げようとしていないだけ。


FUKU1の問題は、ほかの事案と異なること(経済や政治など一緒に考えてはいけない)を日本人は理解していない。



肝心なことは、まだ事故はまったく収束の方向にすら向いていないということだ。事故は悪化しながら続いているのだ。


つまり、放射性物質はいまだに、外気へ出続けているのだ。まったく、勢いが衰えることもないままだ(チェルノブイリは一旦は石棺されストップしたが・・・)。





それはなにを意味するのか?


福島の地は、日本列島でいえば、人間でいう大事な「みぞおち」部分にあたる。


そこに得たいの知れない病巣が住みついているようなものだ。


それも、治る見込みはまったくなく、その毒はいずれ、全身に広がる。


しかも、FUKU1の現場では、汚染水から、放射性物質を取り除くことが期待されていた浄化装置「ALPS」が相変わらず使用できないまま、東京電力はいまだに、ウソの発表を続けている。

~東京電力は、福島第一原発の護岸にある観測用の井戸の一つで、昨年7月5日に採取した地下水から、放射性ストロンチウムが1リットル当たり500万ベクレル検出されたと発表した(読売新聞2月6日)~


つまり、治療にあたる医者までが、頼りにならない状態なのだ。


東京都知事選は、そんな末期の患者に、奇跡的な回復をもたらすかもしれないカンフル剤だったが、このままでは、あえなく、無駄に終わるかもしれない。


ひとつ知っておいてもらいたいことがある。


マスコミは報道しないが、あきらかに、地元福島では、若者や子どもを中心に、白血病や甲状腺ガンを患う人の数が増えている。


また、働き盛りの壮年者の中でも、心臓や血管に起因する病気で亡くなられる方が急増している。


そして、その流れは、事故後、放射性物質が多く、降り注いだ関東地方の地域でも、顕著に傾向が出始めているのだ。


オリンピックだの、アベノミクスだのと狂乱のさ中にあるまさに、東京都もそのひとつなのだが・・・。


チェルノブイリは事故後、5年後から、こうした疾患が多く見られたということだが、FUKU1の事故を起こしたこの日本では、3年後、つまりこの3月以降にも、多くの日本人がそれらの症状に苦しむのはないかと、心配されている。


それは、いちに、事故直後、政府が適切な情報を国民にださず、避難をさせなかったこと、ふたつには、いまだに正しい検証もせずに、低線量被曝の危険性を軽視し、国民に被曝を許しているからだ。


選挙結果がどんなものになろうと、こうした現実は確実に日本人の前に現れることになる。さて、当選者は、そのとき、何を思うか・・・。